Japanese
English
特集 血管作動物質と肺血管・肺ガス交換
カテコールアミンと拮抗薬
Adrenergic Receptor:classification, agonists and antagonists
石川 智彦
1
,
日高 弘義
1
Tomohiko Ishikawa
1
,
Hiroyoshi Hidaka
1
1名古屋大学医学部薬理学
1Department of Pharmacology, Nagoya University School of Medicine
pp.3-9
発行日 1992年1月15日
Published Date 1992/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404900402
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
カテコールアミンは,カテコール核(図1)を有するアミンの総称であり,交感神経の伝達物質であるノルアドレナリン(ノルエピネフリン,NE),副腎髄質から分泌されるホルモンであるアドレナリン(エピネフリン,Epi),合成化合物であるイソプロテレノールなどをいう。しかし,必ずしもカテコール核がなくても交感神経刺激作用を有する化合物も知られている,カテコールアミンの生理あるいは薬理作用は,特異的な受容体を介して発揮されるが,ただ1種類ではなく,種々のタイプに分類されている.
本稿では,最新のカテコールアミン受容体の分類とその選択的作動薬(作動薬あるいはアゴニストともいう)と拮抗薬(遮断薬あるいはアンタゴニストともいう)について述べ,さらに近年ますます注目を集めている受容体刺激以降の細胞内情報伝達機構とその制御因子についても概説したい.
Copyright © 1992, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.