Japanese
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綜説
高安動脈炎
Takayasu Arteritis
手塚 大介
1
,
磯部 光章
2
Daisuke Tezuka
1
,
Mitsuaki Isobe
2
1東京医科歯科大学医学部附属病院循環器内科
2東京医科歯科大学循環制御内科学
1Department of Cardiovascular Medicine, Medical Hospital of Tokyo Medical and Dental University
2Department of Cardiovascular Medicine, Tokyo Medical and Dental University
pp.1191-1198
発行日 2015年12月15日
Published Date 2015/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404205863
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はじめに
高安動脈炎は大型血管炎に分類される自己免疫疾患であり,日本人の名を冠した数少ない疾患の一つでもある.1908年に当時金沢大学眼科教授であった高安右人が日本眼科学会にて「奇異なる網膜中心血管の変化の一例」として報告したことに由来する.脈拍欠損がみられる症例が多くかつては脈なし病と呼ばれることもあったが,各症例における症候はそれぞれの血管炎の程度・場所に依存するため,現在では高安動脈炎ないし高安病と呼ばれることが多い.現在に至るまで原因抗原・病態機序は明らかになっておらず,疾患特異的な抗体価による診断も実用化されていないため早期診断が課題となっている.
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