Japanese
English
解説
CR(Computed Radiography)の胸部診断への適用
Application of computed radiography for the diagnosis of chest diseases
志田 寿夫
1
Hisao Shida
1
1珪肺労災病院放射線科
1Department of Radiology Rosai Hospital for Silicosis
pp.1059-1066
発行日 1988年10月15日
Published Date 1988/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404205337
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はじめに
Computed Radiography (以下CRと略す)とは,撮影と出力のアクセスはフィルムで表現するという点からは従来のハロゲン化銀を還元して行うX線写真法,すなわちアナログ信号で行うものと同一であるが,どの表現に至る過程でデジタル信号化して客種の処理をコンピュータで行って,目的とする画像を得ることにある。両者と大きな違いは,通常のX線写真は"カブリ"というノイズの上に画像すなわち必要な信号が存在しているのに対し,デジタル画像ではノイズはゼロであり,それだけ画像が鮮明なものが得られること,デジタル信号をコンピュータ処理することにより,各種の画像作成が可能であり,通常のX線写真は濃度0.2〜2.0までの狭い観察範囲にあるのに対し,きわめて広いすなわちダイナミックレンジが大きく,それだけ多くの情報が得られるわけである。
さらに,撮影時のX線曝射量の過剰,不足すなわち技術上のエラーには関係なく,つねに一定の良好な画質が得られること,また被曝線量を軽減することが可能など多くのメリットが存在する。
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