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特集 肺病変の新しいRI診断法
血小板—インジウム,フィブリノゲン—ガリウムによる肺血栓塞栓症の解析
111In-labeled platlets and 67Ga-DFO-DAS-fibrinogen for the detection of pulmonary thromboembolism
花野 政晴
1
,
柴田 昭
1
Masaharu Hanano
1
,
Akira Shibata
1
1新潟大学第一内科
1The 1st Department of Internal Medicine, Niigata University School of Medicine
pp.3-9
発行日 1987年1月15日
Published Date 1987/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404204983
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はじめに
肺血栓塞栓症の病因の95%以上は,下肢の深部静脈血栓症(特に膝窩静脈より近位部)に由来し,残りは右心系を含んだその他の静脈血栓症などで,肺動脈血栓症は稀とされている1)。したがって深部静脈血栓症を迅速かつ的確に診断し治療することは肺血栓塞栓症の頻度ならびに重症度を減少させると考えられる。しかし深部静脈血栓症の半数は無症状であり.臨床的に診断することは困難で,従来血栓症の頻度の高い欧米では,125I-fibrino—gen uptake test,impedance plethysmography (IPG),超音波ドップラー法などが一般化されてきたが,これらは四肢の検索には有用であるがその他の部位には適していない。またRI venographyは解析が困難で特に腓腹部の血栓には適していない。静脈造影法は特異性,感受性とも充分満足すべきものであるが,侵襲的で,くり返しての検索に適さず,また血栓症を惹起したり,造影剤の過敏症の危険もあり,制約がある。
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