Japanese
English
Bedside Teaching
縦隔気腫
Mediastinal emphysema
中谷 葆
1
,
佐々木 孝夫
2
Shigeru Nakatani
1
,
Takao Sasaki
2
1国立米子病院
2鳥取大学医学部第3内科教室
1Yonago National Hospital
2Third Department of Internal Medicine, Tottori University School of Medicine
pp.993-998
発行日 1985年8月15日
Published Date 1985/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404204723
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
I.縦隔気腫とは
縦隔は左右の胸膜腔にはさまれ,上は胸郭入口部より下は横隔膜まで拡がる組織間隙であり,心血管系,気管・気管支,食道,胸腺,リンパ節,神経などで構成され,通常ガスは存在しない。縦隔気腫とはこの縦隔内にガス(通常は空気)が貯留している状態である。成人でみられることは比較的少なく,新生児では成人よりも多くみられる。縦隔内の空気そのものは,いずれ吸収され消失するので問題となることは少ないが,外傷による縦隔気腫や急性縦隔炎を伴う場合には緊急の処置を必要とすることが多い。また本症を起こすと,ほとんどの例で頸部,前胸部などに皮下気腫を併発する。
Copyright © 1985, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.