Japanese
English
論説
縦隔洞気腫
Mediastinal emphysema
松浦 雄一郎
1
,
塩田 克昭
2
,
上原 真幸
2
Yuichiro MATSUURA
1
1県立広島病院胸部外科
2塩田外科産婦人科医院
pp.1585-1591
発行日 1973年11月20日
Published Date 1973/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407205923
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はじめに
縦隔洞気腫は,既に1819年欧米においてLaennec1)によりinterlobular emphysemaとして報告され,引きつづき1937年にHamman2)が本症の臨床症状の詳細な検討を試みている.
本症は比較的まれな疾患であり,その多くは姑息的治療により全治するためかこれまであまり重視されていなかつた.しかしながら,悪性縦隔洞気腫と呼ばれる型のものもあり,本型は縦隔洞内に著しい空気の貯溜のために縦隔洞内圧が上昇し,呼吸,循環不全,ショック状態を招来,致命的となることも周知の通りである.そうした症例は早期に適確な診断が下され,適正な治療が必要であることは論をまたない.
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