Japanese
English
綜説
Base excess(BE)とBicarbonate
Base excess versus bicarbonate
本田 良行
1
Yoshiyuki Honda
1
1千葉大学医学部生理学教室
1Department of Physiology, Chiba University School of Medicine
pp.704-711
発行日 1980年7月15日
Published Date 1980/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404203591
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血液の酸塩基平衡状態の評価に関しては,その呼吸性障害はPCO2を指標にすることに世界的な意見の一致が見られている。しかし,いわゆる代謝性障害(非呼吸性障害)をどのように評価するかについては結論が出ていない18)。1960年代に主としてBostonのSchwartz,Relman らとCopenhagenのAstrup,Siggaard-Andersenらとの間に戦わされたTrans-atlantic acid-base debate8)により,困難な問題の存在することがクローズアップされた。Boston派はHCO-3のsignificance bandを,Copenhagen派はBase excess (BE)を診断の基準とすることを主張した。本論文の表題はこの2つの用語を対比させることにより論争の趣旨を鮮明にするよう編集委員より提案された。最初に問題の背景につき解説し,さらにその後の発展について述べることにしたい。
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