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特集 微小循環の臓器特異性
腎循環の臓器特異性
Organ-characteristic of renal circulation
本田 西男
1
Nishio Honda
1
1浜松医科大学第1内科
11st Dept. of Med., Hamamatsu University School of Med.
pp.359-364
発行日 1980年4月15日
Published Date 1980/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404203546
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腎循環の臓器特異性としてまず挙げられることは,腎血管は栄養血管としてよりむしろ機能血管として大きな意義をもつことである。
このことは,腎重量が左右合わせて体重の0.4〜0.5%程度に過ぎないにもかかわらず,腎血流量は心拍出量の1/4〜1/5に相当し,また腎で消費される酸素量は全酸素消費量の約8%で,しかもその3/4〜5/6は尿細管でのNa再吸収にさいし消費されるという事実一つをとってみても明らかであろう。さらに,近年における腎生理学領域での多くの研究成果は腎内血行動態の変化が尿細管での水・電解質再吸収や尿濃縮能などの機能と密接に相関していることを示している。一方,腎の血管構築をみても,腎血管は機能血管として効率よく作動できるように配列されている。
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