Japanese
English
特集 sudden death
電気生理学からみたsudden death
Electrophysiological background of sudden death
比江嶋 一昌
1
Kazumasa Hiejima
1
1東京医科歯科大学第1内科
11st Dept. of Int. Med., Tokyo Medical and Dental Univ.
pp.359-366
発行日 1979年4月15日
Published Date 1979/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404203345
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電気生理学よりみたsudden deathとは,きわめて難しいテーマである。その理由の1つは,sudden deathの定義すら明確でなく,目撃者のない瞬間死から,症状発現後24時間ないし数日間以内の死亡と,sudden deathが幅広く解釈されているからである1)。sudden deathを不整脈から眺めた場合,前者の定義に従うと,心室細動と心室拍動停止しかなく,一方後者の場合には致命的な不整脈に至るまで種々の不整脈が出没する可能性がある。他の理由としては,これら致命的不整脈を起こすものには,それ相応の病的な背景があるわけであるが,生前risk factorを有していた人ならともかく,一見健常である人でsudden deathが起きた場合には,たとえ剖検してもその背景の解明は困難であろうし,特に電気生理学的な面からの解明は不可能といわざるをえない。
ただ,sudden deathの多くは,冠疾患,特に急性心筋梗塞で起きている。
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