Japanese
English
Bedside Teaching
老人の術後肺合併症
Postoperative pulmonary complications in the elderly
稲田 豊
1
,
安本 和正
1
Yutaka Inada
1
,
Kazumasa Yasumoto
1
1昭和大学医学部麻酔学教室
1Department of Anesthesiology, Showa University
pp.753-759
発行日 1978年8月15日
Published Date 1978/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404203232
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麻酔管理,手術手技,化学療法などの進歩にも拘わらず,老人の術後肺合併症の発生頻度は以前に比べて必ずしも低下していない。これは,術前・後管理の発達により,従来より著しく大きい手術侵襲が老人に加えられるようになり,また,poor risk症例に対しても積極的に手術が行われるようになった為と解されている。しかも,肺合併症併発は老人の手術予後を決定する大きな因子の一つに現在なお留まっている。従って,老人外科においては術後肺合併症の予防・治療は依然として重要な課題である。
後述するように,本邦における術後肺合併症としては,無気肺(びまん性無気肺miliary atelectasisは除く)および肺炎が多くみられるので,本稿では,これら二つを中心にして記述してみたい。
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