Japanese
English
症例
成人にみられた修正大血管転位症
Corrected Transposition of Great Arteries--adult cases
岡本 好史
1
,
松田 光彦
1
,
黄 秋雄
1
,
林 真
1
,
渡辺 裕
1
Yoshifumi Okamoto
1
,
Mitsuhiko Matsuda
1
,
Akio Ko
1
,
Makoto Hayashi
1
,
Hiroshi Watanabe
1
1大津赤十字病院外科
1Ohtu Red Cross Hospital
pp.441-445
発行日 1975年5月15日
Published Date 1975/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404202767
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修正大血管転位症は1875年vonRokitanskyにより初めて記載された比較的まれな疾患で,わが国の報告では1961年高尾らが最初である。その後心臓血管造影法が普及するにつれその報告例は増加し,また心内奇形の手術的修復も積極的におこなわれるようになった。修正大血管転位症は解剖学的に両大血管の前後関係における転位と,心房・心室がそれぞれの組合せにおいて心軸にそい錯位(inversion)関係にある奇形である。しかし,そのいずれの組合せにおいても静脈血が肺動脈に動脈血が大動脈に流入するよう血行動態的にはまったく修正された特異な奇形である。
しかしながら本症には軽重種々の程度の心内奇形を合併している。われわれは最近,心内奇形の比較的軽症と思われる成人の3症例を経験したので報告する。
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