Japanese
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特集 Hypoxemia
麻酔科領域におけるHypoxemiaの問題点
Recent Topics about Hypoxemia in the Field of Anesthesiology
岡田 和夫
1
Kazuo Okada
1
1帝京大学医学部麻酔科
1Dept. of Anesthesiology, Teikyo Univ., School of Med.
pp.21-31
発行日 1974年1月15日
Published Date 1974/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404202576
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全身麻酔中にhypoxemiaが生じるかに関しては古くから議論された。麻酔科領域での呼吸生理を専攻していたNunn1)2),Bendixen3)4)一派の報告以来,多くの研究者がこの原因の追求を行なっている。当初は換気面の変動に重点がおかれ一回換気量の減少,溜息の欠除,気道内圧の大小などが問題になり,Bendixen4)のため息が,Pao2の改善に有効だとの説に賛否両論がみられた。一回換気量の大小でPao2に変化がくるか,麻酔がFRCに影響するかでは,前者はPao2は一回換気量の大小では変化はさ程でない5),FRCは変化しないという報告6)がみられた。これに対してairway closureという概念で再評価が行なわれている。
これとは別にPaco27)レベルや心拍出量の大小8)がPao2の下降につながるし,さらにシャント式からみてVo2(O2消費量)の変動も大きな因子である。ここではこれらの点をトピックとしてとりあげて示すが,Mar—shall9),海藤ら10)が麻酔とhypoxemiaに関してすぐれた総説を発表しているのでこれらを参照していただければ幸いである。
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