Japanese
English
特別講座
血管床に関する物理的研究
Physical Studies with Regard to the Vascular Beds
岡 小天
1
Syoten Oka
1
1慶応義塾大学物理学教室
1Department of Physics, Keio University
pp.983-998
発行日 1971年12月15日
Published Date 1971/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404202331
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はじめに
変形および流動に関する科学は一般にレオロジーと呼ばれているが,以下血液および血管のレオロジーについて,筆者の行なってきた基礎的研究を中心に解説する。記述が理論的すぎるうらみがあることと思うが,問題の性質上ご諒承を乞うしだいである。ただし数式は最小限度に止め,問題の物理的意味の強調に重点をおいた。紙面の関係もあり,内容は次の4テーマにしぼった。(1)管内における血液の定常流,(2)透過性を考慮に入れた毛細血管内における血液の定常流,(3)厚い血管壁の張力,(4)微小血管内における赤血球および血漿の運動。定常流というのは,同じ場所では流れの様子が時間的に変化しないような流れのことである。(4)はbolus flowに関するBugliarello, Hsiaoの最近の研究の紹介である。
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