Japanese
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ジュニアコース データのバラツキ(4)
血圧のバラツキ
Variation in Measurement of Blood Pressure
加藤 和三
1
Kazuzo Kato
1
1心臓血管研究所
1The Cardiovascular Institute
pp.303-310
発行日 1969年4月15日
Published Date 1969/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404202014
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はじめに
よく知られているように,血圧測定時には種々の要因で血圧値のバラツキないし誤差がおこる。厳密な血圧値を必要とする場合は別として,このバラツキが診療上大きな障害となることはそれほど多くないかもしれないが,その影響を無視することは危険である。高血圧の診断,降圧剤治療の効果判定をはじめとしていかなる場合にもパラツキを考慮せずに血圧値を判定することはできない。とくに近年盛んに行なわれている疫学的調査・研究ではバラツキは重大な問題で,その対策がいろいろ苦心されている。
血圧値のバラツキは日常行なわれる間接測定法のみならず,動脈穿刺・電気血圧計を用いる直接測定法でもみられる。本来は間接法によるものと同時に考察すべきであるが,直接法はやや特殊であることと紙数の制約のため,ここでは間接法についてのみ述べる。
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