Japanese
English
講座
新生児の肺機能
Pulmonary Function of the Newborn
川真田 裕
1
,
新沢 隆
1
,
下田 登志子
1
Yutaka Kawamata
1
,
Takashi Niizawa
1
,
Tokiko Shimoda
1
1日本大学医学部小児科
1Department of Pediatrics, School of Medicine, Nihon University
pp.119-125
発行日 1967年2月15日
Published Date 1967/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404201739
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はじめに
近年,成人の肺機能に関する研究は目覚しい発達を示したが,新生児では,ⅰ)被検者の協力がまったく得られないこと,ⅱ)成人に使用している機械器具がそのままで使用できないこと,ⅲ)新生児の所属が小児科と産科の谷間であること,などの理由でこの方面の研究はかなり立ちおくれた。しかし,1896年Dohrn1)が最初にマスクを使用して新生児の呼吸状態を記録して以来,欧米諸国では,新生児に適応した肺機能検査機械器具を作製し,分時呼吸数,肺活量(crying vital capacity),食道内圧,機能的死腔量,肺胞換気量,肺胞拡散,肺圧縮率,血液中pHおよび血液ガス分析,などの測定,算出が進められている。
そこで今回は新生児の肺機能検査の発達過程を支献的に展望するとともに,日本大学医学部小児科学教室において行なっている肺機能検査の成績について述べたいと思う。
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