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文献抄録
高気圧下における体外循環—Meijne, N. G.,Sluyter, M. E.,Eloff, S. J. P.,Schoemaker, G.,Deen, L.,Boerema, I.:Surg.56(3):519〜528, 1964.,他
Extracorporeal circulation under high atmospheric pressure.
pp.107
発行日 1965年2月15日
Published Date 1965/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404201412
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現行の体外循環は数年前に比し長足の進歩を示し,臨床的にはほぼ完成された時期にいたった。しかし,なお体外循環改良の余地は微小循環をみるとき組織アノキシアが存在する事実にある。そこで一連の体外循環の実験を3 atmospheres absolute pressure(ATA)の下で行なった。
人工肺は充填液量1200〜1500ccの小型円板人工肺で充填にはデキストランを使用し,maximal flow(110〜160cc/kg/min)normal flow (100cc/kg/min)とlow flow(45〜50cc/kg/min)の三群について検討した。小型人工肺でも3ATA下では十分にO2添加能力があり,Sao2100%でSao2は低値を示さない。一方1ATAではSao2>は不十分でありSao2の減少がみられ,特にlow flowの場合に著明である。Po2でみるとPao21700mmHg,Pvo2100mmHgであり,1ATAではPao260mmHg, Pvo2 30mmHgである。本実験はデキストランによる血液稀釈であり1ATAではO2運搬能力の減少による組織アノキシアを招来し易いが,3ATAでのO2添加は十分に安全弁となり得る。事実血流量減小,低血低の例でさえ好結果であった。
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