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第8回 綜合医学賞入選論文
左右心拍出量の測定法とその応用—特に肺水腫の成因に関する実験的並に臨床的研究
Measurement of left and right Cardiac Output and its application:particulary experimental and Clinical Studies on the Pathogenesis of pulmonary edema
種本 基一郎
1
Kiichiro Tanemoto
1
1神戸医大友松内科
1Tomomatsu Clinic, Kobe Medical College
pp.933-949
発行日 1958年11月15日
Published Date 1958/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404200695
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緒言
近年,肺水腫の発生機序,特に臨床上心疾患々者に屡々見られる肺水腫が,如何なる機構で起るかについては,各方面より注目され多くの実験的研究が行われているが,未だ諸家の意見の一致を見ていない。
最近は,従来の左心不全説1)−4)に対して,中枢5)−21)説が有力となりつつあるが,臨床上,心疾患に見られる肺水腫,所謂心臓性喘息の発作はあくまで心疾患を基礎とし,肺を舞台として惹起する現象であり,たとえ中枢がtriggerとして作用しても,"現象の起つている場"は,末梢即肺であつて,何らかの循環動態の変化を,直接的な原因と考えざるを得ない。
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