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成人二次肺結核症が主として肺尖部乃至は肺上部に限局する事については,古今東西病理,細菌学的に究明されて来て,多くの説を今日まで為して来た。又いわゆる肺機能学的にも之を考察してSmith,D.等はその歴史を顧み,新しくStream Flow Theoryを発表するに至つている。さて,肺機能学的考察をする場合に単なるガス換気量のみよりするのは,その一面を見るに過ぎず,併せて血液循環面よりの考究と併せてはじめてその機会を得るのであつて,上述肺炎限局性の問題にしても,比の範疇を逸脱するとは考えない。1914年Cournand等により完成された右心カテーテル法は此の血液相,即ち肺循環動態の様相を究明するための最大の方法を与え,1946年Dock,W.は,成人肺結核が肺尖に好発する一因子として,肺尖部血圧が立座位で横臥位に比して低下する事を推論している。更に吾々は肺動脈各部の血圧分布より,血流分布に亘る研究に於て,肺尖部で立座位に於て乏しくなる事を発表したが(此等の一環の試みとして),飜て此所では肺機能の他の一面をなすべきガス相に於ける即ち各葉肺胞ガスの立臥位時の変化を研究した。即ち各葉肺胞ガスの体位変換による影響を述べてみたい。
We studied pulmonary lobar alveolar gas concentrations in normal cases, several types of pulmonary tuberculosis, and Post-operative patients.
1) Normal Persons:
In the upper lobe, end-experatory oxygen tension was 2.08 vol%Nhigher and afbon dioxide was 1.20 vol% 1ower at the upright position than at the supine position, while in the lower lobe oxygen tension lower and carbon dioxide higher.
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