Japanese
English
診療指針
高血圧性心不全の治療
Treatment of Hypertensive Heart Failure.
飯塚 尚応
1
,
永野 允
1
Naomasa IIZUKA
1
,
Makoto NAGANO
1
1慈恵会医大上田内科
1Ⅰst Pepartment of Internal Medicine, Jikei Medical College
pp.669-675
発行日 1956年9月15日
Published Date 1956/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404200412
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緒 言
心不全の発生機序をめぐる前方障害説,後方障害説などの論争にも拘わらず心不全の基本的治療法は,心臓の庇護とそれを補う鎮静剤の使用,強心剤,利尿剤,食塩,水分の制限,穿刺に依る浮腫及び酸素吸入による呼吸困難の除去などである。高血圧性心不全の治療に対して幾多の利尿剤があるにも拘はらず,18世紀Witheringに依り初めて治療面に用いられたDigitalisは依然として高血圧性心不全治療の主流をなしている。加うるに近時Flamephotometerによる電解質に関する研究の急速な発展と,冠静脈カテーテル法による心筋代謝の知見から,再び新たに脚光を浴びるに至つているので,高血圧性心不全に対してDigitalisを中心とした2,3の治療剤に焦点を合せて概説を試みよう。
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