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Current Opinion
急性冠症候群の血管内イメージングの現況
Current Status and Future Perspectives of Intravascular Imaging for Acute Coronary Syndrome
廣 高史
1
Takafumi Hiro
1
1日本大学医学部内科学系循環器内科学分野
1Division of Cardiology, Department of Internal Medicine, Nihon University School of Medicine
pp.993-997
発行日 2014年10月15日
Published Date 2014/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404200019
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急性冠症候群の血管内イメージングに関する最近の動向
動脈硬化が動脈壁内で組織学的にも生化学的にもダイナミックなプロセスを示すことが知られるようになり,また一方で臨床の分野でカテーテル・インターベンションが日々発達するなかで,血管内に直接挿入して動脈硬化の病態や程度を生体で描出・診断できる血管内イメージングの重要性がますます高まりつつある.1989年にPaul Yockが血管内超音波法(intravascular ultrasound;IVUS)を初めて人間に臨床応用したことを報告して以来,IVUSは当初の白黒IVUSから,組織内成分をカラー表示するColor IVUSが開発され,さらに血管内視鏡,あるいは光干渉断層図法(optical coherence tomography;OCT)が今や臨床現場で当たり前のように使われるようになった.
冠動脈疾患における究極のカタストロフィと言うべき,プラークの破綻とそれに続く血栓形成を主病態とする急性冠症候群(acute coronary syndrome;ACS)において,血管内イメージングの役割は計り知れない.そのなかで最近は,破綻しやすいプラークをあらかじめ同定するためのプラーク内組織イメージングや分子イメージング,プラーク内や表面の物理学的応力分布イメージング,よりリアルに表示するための種々の方式による3Dイメージングなどが注目されている.
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