Japanese
English
特集 Structural Heart Diseaseに対するカテーテルインターベンション
経皮的左心耳閉鎖術
Percutaneous Left Atrial Appendage Closure
原 英彦
1
Hidehiko Hara
1
1東邦大学医療センター大橋病院循環器内科
1Division of Cardiovascular Medicine, Toho University Ohashi Medical Center
pp.23-29
発行日 2014年1月15日
Published Date 2014/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404102381
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はじめに
心房細動の国内患者数が100万人以上いると考えられている一方で脳卒中,特に虚血性脳卒中は日本国民の重大な死亡原因の一つであり後遺症を残す最も多い疾患であることが知られている.特に心原性脳塞栓症は予後も悪く,その原因の多くを占める心房細動の治療は最近使われ始めた新規抗凝固薬やカテーテルアブレーションの進歩と相まって大変注目されている.
非リウマチ性心房細動患者の90%以上の血栓は左心耳で形成されており,抗凝固療法の数々の問題点と,この解剖学的ターゲットに関して外科的・経皮的手段で左心耳を除去できればよいのでは? という比較的単純な発想が経皮的左心耳閉鎖術の開発が進んだきっかけである.国内で左心耳閉鎖デバイスは未承認であるものの欧州では既にCEマークを取得しヨーロッパ心房細動治療ガイドラインに登場し,脳卒中の高リスク群で抗凝固療法継続が困難な心房細動患者に向けての治療の1オプションとして広まりつつある.
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