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特集 内科医が診る 大人になった先天性心疾患―Adult Cogenital Heart Disease(成人先天性心疾患)
成人先天性心疾患の不整脈の特徴とカテーテル治療,ICDを含む最新の治療法
Catheter Ablation and Pacing Device Implantation for Arrhythmia in Patients with Adult Congenital Heart Disease
真中 哲之
1
Tetsuyuki Manaka
1
1東京女子医科大学循環器内科
1Department of Cardiology, Tokyo Women's Medical University
pp.229-236
発行日 2013年3月15日
Published Date 2013/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404102170
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はじめに
近年の医療技術の進歩に伴い,古くは致死的になることも少なくなかった先天性心疾患患者の予後は飛躍的に改善してきている.それに伴い必然的に成人先天性心疾患の症例数も増加の一途をたどっており,これらの患者管理は小児科医だけではなく内科医の手にゆだねられることも多くなっている.
成人先天性心疾患患者に生じる大きな問題の一つとして不整脈の発生が挙げられる.徐脈性不整脈,頻脈性不整脈のいずれも生じ得るが,特に開心術後症例では術後遠隔期に手術瘢痕を不整脈基質とするようなリエントリー性の心房頻拍,心室頻拍を生じることが多く,その対応に苦慮することも少なくない.また不整脈の出現は血行動態増悪の予測因子でもあり生命予後に影響する可能性が高く1),その治療は非常に重要なものであると考えられる.内服治療に加え,カテーテルアブレーションによる根治術,また突然死を予防するための植え込み型除細動器(ICD)植え込み術など,現在は様々な治療法があり,本稿ではその概要について解説する.
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