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特集 血管の非侵襲的な評価法のインパクト―その意義と最新研究
足首・上腕血圧比(ABI)
Ankle-brachial Pressure Index
前田 泰孝
1
,
小林 邦久
1
,
井口 登與志
1,2
Yasutaka Maeda
1
,
Kunihisa Kobayashi
1
,
Toyoshi Inoguchi
1,2
1九州大学大学院医学研究院病態制御内科学
2九州大学先端融合医療レドックスナビ研究拠点
1Department of Medicine and Bioregulatory Science, Graduate School of Medical Sciences, Kyushu University
2Innovation Center for Medical Redox Navigation, Kyushu University
pp.909-915
発行日 2010年9月15日
Published Date 2010/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404101542
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はじめに
足首-上腕血圧比(ankle-brachial pressure index;ABI)は末梢動脈疾患(PAD)の非侵襲的なスクリーニング法として古くから広く普及している.また昨今,メタボリック症候群や糖尿病などの動脈硬化性疾患のハイリスク症例が急速に増加している.心血管イベントとその関連死を抑制するためには,これらのリスク因子に対して早期から積極的に介入することが推奨されている.現在もなおABIに関する多くの臨床研究が報告され続けている背景には,ABIがPADの一診断法にとどまらず,簡便かつ優れた心血管イベントの予測因子としてその重要性が改めて見直されていることがうかがえる.
本稿では自験例を交えつつ,日常診療の場で簡便に行うことができるABIを指標としたPADの診断アプローチの実際について述べる.
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