今月の主題 内科医に必要な血管疾患診療の知識
慢性血管疾患の診療
閉塞性動脈硬化症(ASO)
木村 壮介
1
1国立国際医療センター心臓血管外科
pp.1547-1549
発行日 2002年9月10日
Published Date 2002/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402908867
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ポイント
動脈硬化に起因する動脈の狭窄または拡張性病変は,冠動脈,弓部大動脈分岐部,腹部大動脈(下部),大腿動脈の4カ所に発症しやすい.これらの部位に好発する疾患群の一つとしてASOを捉える必要がある.
間歇性跛行の病態を患者によく説明し,正確な重症度の判定をする.状況によっては一緒に歩くことも必要.また,他の疾患のため安静,運動制限を強いられている症例では,間歇性跛行で重症度を判定することはできない.
ABPI(ankle-brachial pressure index)の測定は,brachial arteryが大動脈の血圧を反映しているという前提で意味がある.上肢の左右差がないこと,安定状態の血圧であることを確認のうえ,計測する.
カテーテル治療,バイパス手術は,医学的な適応に加え,患者本人の期待している日常生活活動,合併疾患による制限などを加味して判断する.
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