Japanese
English
特集 人工呼吸管理をめぐって
慢性呼吸不全における非侵襲的陽圧人工呼吸
Noninvasive Positive Pressure Ventilation for Patients with Chronic Respiratory Failure
陳 和夫
1
Kazuo Chin
1
1京都大学大学院医学研究科呼吸器内科学
1Department of Respiratory Medicine, Graduate School of Medicine, Kyoto University
pp.1083-1088
発行日 2007年10月15日
Published Date 2007/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404100898
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
はじめに
慢性呼吸不全患者への非侵襲的陽圧換気(noninvasive positive pressure ventilation;NPPV)療法は当初,肺結核後遺症,脊椎後側彎症などの拘束性胸郭疾患(restrictive thoracic disease;RTD)などに由来するII型呼吸不全,神経筋疾患患者の高PaCO2血症の管理に使用されることが多かったが,COPD,結核後遺症の急性増悪,その他の急性呼吸不全,周術期使用などの適応範囲および使用頻度が急激に増加している.RTD, デュシェンヌ型筋ジストロフィ,筋萎縮性側索硬化症などの神経筋疾患に対する慢性期のNPPV使用は生命予後やQOLの改善が報告されている.本邦の在宅NPPV患者中最も頻度の高いCOPD患者の慢性期使用に関しては未だ定まった見解は出ていないが,高PaCO2血症を伴った患者などに使用効果を確認しながら使用を推奨する傾向にある1~3).
Copyright © 2007, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.