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Current Opinion
心房細動カテーテルアブレーション―最近の展開
Catheter Ablation to Cure Atrial Fibrillation: Recent development
家坂 義人
1
Yoshito Iesaka
1
1土浦協同病院循環器センター内科
1Division of Cardiology, Cardiovascular Center, Tsuchiura Kyodo Hospital
pp.1243-1248
発行日 2006年11月1日
Published Date 2006/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404100493
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心房細動カテーテルアブレーションをめぐる最近1年間の動向
Haïssaguerreら1,2)は,1998年,肺静脈(PV)起源異常興奮が多くの発作性心房細動(AF)発生のトリガーとなることを報告し,2000年にはトリガーを発生する肺静脈を左房から電気的に隔離することによって,AFの根治が可能であることを示した.彼らの電位指標に基づいた非連続的アブレーションによる隔離法に対して,PapponeらによるCARTOシステムを用いた解剖学的な位置決めによる,上下2本のPV周囲を連続的にアブレーションするcircumferentialアブレーション法が開発された.後者はPV隔離をエンドポイントとはせず,左房内を広く焼灼することによるsubstrate modification効果や迷走神経除神経効果がAFの抑制効果に繋がることを示した3,4).このような流れを背景に,AFアブレーション法は発展することとなる.
最近のアブレーション法の新しい展開としては,1)線状アブレーションに代わる新たなsubstrate modification法の開発,2)心房-食道瘻などの致命的合併症回避のための方法論の検討,3)安全性への配慮から,症例に見合ったtailoredアプローチの開発,4)慢性AF(long-lasting or chronic AF)のアブレーション法の開発が新たな焦点となった,などに要約される.
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