Japanese
English
増刊号 図説「胃と腸」画像診断用語集2022
疾患
食道
悪性黒色腫
esophageal malignant melanoma
千野 修
1
,
島田 英雄
2
,
幕内 博康
3
1東海大学医学部付属東京病院外科
2東海大学医学部付属大磯病院外科
3東海大学
キーワード:
黒色隆起性腫瘍
,
白苔
,
灰白色調
,
分葉状
,
粗大塊状
,
ブドウの房状
,
メラニン
,
粘膜色素沈着
,
radial growth
Keyword:
黒色隆起性腫瘍
,
白苔
,
灰白色調
,
分葉状
,
粗大塊状
,
ブドウの房状
,
メラニン
,
粘膜色素沈着
,
radial growth
pp.568-569
発行日 2022年5月24日
Published Date 2022/5/24
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403202768
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概要
食道悪性黒色腫は,食道扁平上皮基底部から間質境界部に存在するメラノサイトに由来する悪性腫瘍である.悪性腫瘍の中では特殊組織型に分類され,全食道原発性悪性腫瘍の中で0.2〜0.3%の頻度であるまれな疾患である1)2).本邦報告例の集計では,占居部位は中部〜下部食道が約75%,性比は約2〜3:1で男性に多く,平均発症年齢は61〜65歳程度である2)3).診断時の深達度は表在型52%,進行型48%であり,転移状況はリンパ節転移率63%,遠隔転移率19%程度と報告されている3).また,剖検例での転移状況については,リンパ節82%,肝72%,肺69%,腹膜45%,骨髄41%と集計されている2).進行型では主病巣に伴う嚥下時の違和感など有症状で発見されることが多く,発見時には既に転移を認めることも多い.早期病変は一般的に内視鏡検査で粘膜色素沈着を有する平坦病変で発見され,多くは無症状である.
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