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増刊号 消化管診断・治療手技のすべて2021
小腸
診断
ダブルバルーン内視鏡(DBE)
Double-balloon Enteroscopy(DBE)
矢野 智則
1
,
山本 博徳
1
1自治医科大学消化器内科
pp.690-691
発行日 2021年5月24日
Published Date 2021/5/24
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403202409
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原理と操作手順
小腸は胃と大腸の間をなす細長い臓器で,十二指腸,空腸,回腸の3つの部位から成っている.このうち空腸・回腸は腹腔内でほとんど固定されていないため,通常の内視鏡では手元の操作が手前の屈曲した腸管の伸縮に費やされてしまい,スコープ先端に伝わらない.ダブルバルーン小腸内視鏡(double-balloon enteroscopy ; DBE)では,バルーン付きオーバーチューブで手前の腸管が曲がっていても伸びないように把持できるため,手元の操作がスコープ先端まで伝わり,深部小腸でも操作性が維持される.
実際の操作手順としては,可能な限りスコープを進めたところでスコープ先端のバルーンを拡張して腸管を把持し,オーバーチューブ先端バルーンを虚脱させてオーバーチューブを進める.オーバーチューブを進めたら両方のバルーンを拡張した状態で全体を引き戻すことで,オーバーチューブ上に腸管を畳み込んで短縮し,形状を単純化できる.この一連の操作を繰り返して挿入していく.
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