Japanese
English
増刊号 消化管診断・治療手技のすべて2021
食道
診断
画像強調内視鏡
Diagnosis of Superficial Esophageal Cancer Using Image Enhancement Endoscopy
岩坪 太郎
1
,
石原 立
2
1大阪医科大学第2内科
2大阪国際がんセンター消化管内科
pp.550
発行日 2021年5月24日
Published Date 2021/5/24
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403202326
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 参考文献 Reference
概要
NBI(narrow band imaging)やBLI(blue laser imaging)などの画像強調内視鏡(image enhancement endoscopy ; IEE)は狭帯域光によって病変の視認性を向上させ,白色光観察では拾い上げが困難な表在扁平上皮癌の検出を可能とする.NBIやBLIで観察すると,癌は茶色域(brownish area ; BA)として認識される.
BAの茶色変化の成因の一つは,癌化によりIPCL(intra-epithelial papillary capillary loop)の拡張や蛇行したType B血管が増生することである.そして,もう一つの成因が血管と血管の間の上皮の茶色化(background coloration)である.正常の扁平上皮表層は光を強く反射するため白色調に見えるが,癌部分は食道上皮がほぼ全層性に癌細胞で置換されることで,食道粘膜内に進入しヘモグロビンに吸収される光が増加し,background colorationが出現すると考えられている1).
Copyright © 2021, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.