増刊号 図説「胃と腸」所見用語集2017
画像所見〔胃〕
不整形陥凹(irregular shaped depression)
赤松 泰次
1
1長野県立須坂病院内視鏡センター
キーワード:
星芒状陥凹
,
星芒形
Keyword:
星芒状陥凹
,
星芒形
pp.581
発行日 2017年5月24日
Published Date 2017/5/24
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403200932
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定義
病変の形態が,円形(隆起性病変の場合は球状または半球状)ないし類円形の場合は整,それ以外の場合は不整と呼ばれている(シェーマ).これに対して不整形陥凹とは,病変の辺縁が内に向かって凸の形態を示す場合を指し,星芒形とも呼ばれる.不整形陥凹性病変を認めた場合,まず胃癌(Fig. 1,2)1)や悪性リンパ腫(Fig. 3,4)2)といった悪性病変の可能性を考慮しなければならないが,急性潰瘍や胃梅毒などの特殊型胃炎に伴う潰瘍も不整形を呈する場合がある.一方,消化性胃潰瘍の辺縁は通常,外に向かって凸で,円形ないし類円形の整の形態を示す.陥凹性病変を認めた場合は,まず辺縁の形状に注目して整か不整かを見極めることが,胃陥凹性病変の鑑別診断に重要である.
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