Japanese
English
今月の主題 知っておきたいまれな胃疾患
主題症例
非腫瘍性疾患:潰瘍性大腸炎の上部消化管病変
Upper Gastrointestinal Tract Lesions of Inflammatory Bowel Disease
横山 純二
1
,
本田 穣
1
,
竹内 学
1
,
佐藤 祐一
2
,
小林 正明
3
,
渡辺 英伸
4
,
寺井 崇二
1
Junji Yokoyama
1
1新潟大学医歯学総合研究科消化器内科学分野
2新潟大学医歯学総合病院光学医療診療部
3新潟大学地域医療教育センター魚沼基幹病院消化器内科
4PCL ジャパン病理・細胞診センター
キーワード:
潰瘍性大腸炎
,
上部消化管病変
,
胃・十二指腸炎
,
内視鏡所見
Keyword:
潰瘍性大腸炎
,
上部消化管病変
,
胃・十二指腸炎
,
内視鏡所見
pp.798-800
発行日 2015年5月25日
Published Date 2015/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403200323
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疾患の概念
潰瘍性大腸炎(ulcerative colitis ; UC)はこれまで,術後の回腸囊炎やbackwash ileitisを除いて大腸に限局した炎症性腸疾患と考えられてきた.しかし近年になり,胃や十二指腸など上部消化管にも病変を合併した報告が増加している1)〜4).これらの病変はDUMI(diffuse ulcerative upper-gastrointestinal mucosal inflammation)5),UGDL(ulcerative gastroduodenal lesion)6)7)やGDUC(gastro-duodenitis with ulcerative colitis)8)などと呼ばれ,大腸炎に類似した胃・十二指腸粘膜のびまん性炎症で,UCと共通の免疫学的機序が発症に関与していると考えられている.さらにカプセル内視鏡(capsule endoscopy ; CE)や小腸バルーン内視鏡の発達により小腸病変の報告も散見されるようになっており9),UCや術後pouchitisの病態解明に向け関心が高まっている.
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