学会印象記
第99回日本消化器病学会総会
平井 郁仁
1
1福岡大学筑紫病院消化器内科
pp.1085-1086
発行日 2013年6月25日
Published Date 2013/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403113872
- 有料閲覧
- 文献概要
われわれ医師にとって,学会は,ある種の祭りで,ハレの場である.もちろん,騒ぎ,興じることが目的ではなく,専門家やそれを志す医師が集結し,その道を極めるための方策を模索する場である.したがって,学会は「知識を吸収する」,「研究成果を発表する」,「意見を交換する」,「必要な技術を習得する」などの場を過不足なく提供する必要がある.その意味で,第99回日本消化器病学会総会は学会の役割が十分に考慮され,参加者を満足させたものであったとまず強調したい.
本学会は,鹿児島大学消化器疾患・生活習慣病学 坪内博仁先生が“究理創造~未来につなぐ新たな消化器学”をテーマとして主催された.まさにこのテーマの意味が至るところに配置されたプログラムであった.会期は平成25年3月21日~23日の3日間で,城山観光ホテル,かごしま県民交流センターの2会場で行われた.両会場はやや離れた場所にあったが,シャトルバスの運用と領域が考慮されたプログラムにより不便は感じなかった.開花が早まった満開の桜が祭りに色を添えており,移動の際には鶴丸城などの桜を堪能できた.筆者は,木曜午後から学会に参加し,下部消化管のセッションを中心に聴講した.参加した全てのセッションについての紹介はできないので,印象的であったいくつかをピックアップして述べたい.
Copyright © 2013, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.