Japanese
English
今月の主題 潰瘍合併早期胃癌の診断と治療
序説
ESD時代の潰瘍合併早期胃癌の診断と治療の問題点
Introduction
芳野 純治
1
Junji Yoshino
1
1藤田保健衛生大学坂文種報徳會病院内科
キーワード:
早期胃癌
,
癌巣内潰瘍
,
内視鏡的切除
,
線維叢
Keyword:
早期胃癌
,
癌巣内潰瘍
,
内視鏡的切除
,
線維叢
pp.5-6
発行日 2013年1月25日
Published Date 2013/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403113693
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 参考文献 Reference
- サイト内被引用 Cited by
はじめに
病巣内に潰瘍を有する胃癌に対する診断は,「胃と腸」誌でこれまで特集として取り上げられたことはなかった.その理由として,これらの病変では,開放性潰瘍においては潰瘍周囲の炎症性細胞浸潤や浮腫による影響,潰瘍瘢痕においては瘢痕に伴う線維組織の修飾により,X線検査,内視鏡検査,超音波内視鏡検査のいずれによっても,深達度の正確な診断が困難であることが挙げられる.しかし,胃癌に対して内視鏡的切除が行われるようになると,潰瘍の有無,特に潰瘍瘢痕の有無を正確に診断することが適応を決定するうえで重要な要因となる.また,癌巣内潰瘍の存在は内視鏡的切除により得られた標本を検索し,根治の判定を行ううえでも必要である.
Copyright © 2013, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.