特集 図説 胃と腸用語集2012
分類・定義
Lewis score
遠藤 宏樹
1
,
中島 淳
1
1横浜市立大学附属病院内視鏡センター
キーワード:
カプセル内視鏡スコア
Keyword:
カプセル内視鏡スコア
pp.865
発行日 2012年5月24日
Published Date 2012/5/24
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403113432
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Lewis scoreはカプセル内視鏡スコア(capsule endoscopy score)とも表記され,カプセル内視鏡の所見をもとに小腸粘膜の炎症性変化を定量化する指標として2008年にGralnekら1)によって報告された.所見は絨毛浮腫,潰瘍,狭窄の3項目を評価する(Fig. 1).小腸をカプセルの通過時間で3等分し,それぞれの領域で病変の拡がりや程度によって点数化する(Table 1).
ここでの“絨毛浮腫”は,絨毛の幅が絨毛の高さと同等もしくはより大きい状態と定義されており,また“潰瘍”は周囲に発赤を伴った白色もしくは黄色の基底をもつ粘膜欠損と定義されている.“狭窄”に関しては,領域ごとではなく小腸全体で評価され,狭窄の存在のほか,潰瘍を伴っているか,カプセルが狭窄を通過できたかをもとにスコア化される.これらの所見をもとに最終スコアを算出し,正常(<135),軽症(≧135,<790),中等症/重症(≧790)の3つのカテゴリーに分類される.詳細な計算方法は原著1)をご参照いただきたいが,現在はGiven Imaging社のカプセル内視鏡ソフトウェアRAPID® 5Access以降のバージョンに本スコアを簡便に計算できるツールが搭載されている.
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