Medical Scope
Scanlon score
島田 信宏
1
1北里大学病院産科
pp.280
発行日 1979年4月25日
Published Date 1979/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611205536
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出生直後の新生児採点法として広く世界中に親しまれているApgar score採点手技については,諸君もよく知っていることでしょう。このApgar scoreは,出生直後の新生児の呼吸状態を主として評価する採点法ですが,今日では,生後1分での採点法よりも,生後5分での採点の値のほうが,より密接に,新生児の短期予後と関係していることも知られています。このような呼吸の採点法とは少し違っていますが,アメリカの小児科医Scanlon(スキャンロン)J. W. は神経学的な面からの新生児の採点手技を考案し発表しました。
この最初の発表は1974年になりますが,新生児の神経運動反射の評価というような話題で行なわれました。この頃はあまり取りあげられなかったようですが,多くの方々がこの評価表を追試してみると,非常に有益なことがわかり,いつ,だれとはなしに,これをスキャンロン・スコア(Scanlon score)とよぶようになり,ずい分と広く行なわれるようになりました。そこで,今日は,そのScanlon scoreの解説をしたいと思います。
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