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書評「消化器内視鏡 ③ 十二指腸乳頭部・膵管・胆道・肝臓」
春日井 達造
1
1愛知県がんセンター
pp.814
発行日 1987年7月25日
Published Date 1987/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403112940
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「消化器内視鏡」全3巻シリーズの③十二指腸乳頭部・膵管・胆道・肝臓編が昭和大学藤田力也教授編集で出版された.編者の藤田博士を始め執筆は,いずれも膵・胆・肝内視鏡のパイオニアで,内視鏡学の研究と診療の第一線で縦横に活躍しておられる新進気鋭の方々であり,その技術・手技から理論に至るまで自分自身の研究と成績および経験を中心にした記述で重みがあり,解説は懇切丁寧で内視鏡診療のポイントはのがさずおさえてある.
十二指腸乳頭部,膵管,胆道の内視鏡は近年その進歩が著しい.ERCPやPTCの開発以来,診断のみならず治療面への展開が目覚ましく,実地臨床にも普及し,最も注目されている内視鏡分野である.一方,肝臓の内視鏡は今まで腹腔鏡の専門書はともかく,一般内視鏡教科書ではその記述が不十分でおざなりの感は免れなかったが,本書では,その基礎から臨床応用に至るまで,詳細で親切,しかも要領を得ており,初心者でも本書を片手に腹腔鏡検査にチャレンジが可能である.
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