一冊の本
Duodenitis Rodolfo Cheli and Hugo Aste
飯田 洋三
1
,
竹本 忠良
1
1山口大学第1内科
pp.488
発行日 1977年4月25日
Published Date 1977/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403112586
- 有料閲覧
- 文献概要
十二指腸粘膜にはgastrin,secretin,CCK-PZ以外にも,近年になって多くの消化管ホルモンの存在が確認され,消化管の分泌,運動,血流調節にも大きな影響をおよぼしていることがわかってきた.十二指腸が“abdominal hypophysis”と称せられるゆえんであろう.
日常,十二指腸の内視鏡検査を行ない,十二指腸粘膜のビラン性変化,タコイボ様隆起をみいだすことは多い.また,ふるくから十二指腸潰瘍と十二指腸炎との関係,あるいは十二指腸粘膜における胃粘膜島の意義,成因論などの報告もみられるようになったが,本邦においてはなぜか本格的な十二指腸炎の研究は比較的少ない.慢性胃炎以上にアプローチがむずかしいと考えられているからであろう.
Copyright © 1977, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.