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書評「色素による消化管内視鏡検査法」
田中 弘道
1
1鳥取大学・内科
pp.1061
発行日 1975年8月25日
Published Date 1975/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403112347
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X線と内視鏡とが支え合って早期胃癌の診断に取り組んでいた頃,Endoscopistにとって最も苦手なことの1つは微細なニボー差を正確に指摘することであった.X線的には二重造影法によって美麗に胃小区模様を描写することが可能であったが,内視鏡的には多くは色調差として認識され,微細な凹凸像を観察することは困難であった.
このような事情を反映して,細かな形態学的変化の観察能向上のために幾つかの工夫がなされたが,その1つに順天堂大学グループによる色素撒布を応用した内視鏡検査法があり,症例によっては胃小区像の観察まで可能であることが明らかにされた.
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