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今月の主題 膵疾患の展望(1)―膵炎を中心に
主題
膵疾患の展望(1)―膵炎を中心に
Recent Advances in the Study of Pancreatic Diseases
常岡 健二
1
K. Tsuneoka
1
1日本医科大学第3内科教室
pp.1384-1386
発行日 1974年11月25日
Published Date 1974/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403112125
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近年,膵疾患への関心がとみにたかまってきた.これは,膵疾患へのアプローチを従前より容易にした診断技術の急速な進歩によるところが大きい,膵に対する当面の大きな問題は,膵炎の臨床の整理と膵癌とくに膵癌の手術の可能例(このうちには早期胃癌に相当する早期膵癌が含まれてくる)をいかにして増加させるかにある.現状では,未だ悲観的材料のほうが多いといわざるをえないが,近い将来には大きな飛躍が期待されるし,また左様でなくてはならないと考える.今度の膵疾患特集にあたって,膵疾患の展望というか,問題点をいくつか選んで概説を加えることにし,今回は膵炎を,次回は膵癌を中心に,主として我国の現状を欧米と比較して反省してみたいと思う.
なお,日本における膵疾患の現状は座談会でおわかりかと思うが,他領域に比べると未だしの感が深い.今後の発展がつよく期待されるところである.
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