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今月の主題 膵疾患の展望(2)―膵炎を中心に
主題
膵疾患の展望(2)―膵癌診療の現状
Recent Advances in the Study of Pancreatic Diseases (2) Pancreatic Cancer
常岡 健二
1
K. Tsuneoka
1
1日本医科大学第3内科
pp.1516-1518
発行日 1974年12月25日
Published Date 1974/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403111701
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膵が消化器系のうちでも後腹膜に位置し,しかも薄い実質臓器であるがゆえに,他の臓器と異なり癌を発生しても,これを機能や形態の上で把握することが大変むずかしいものとなっている.筆者の経験でもおよそ膵癌の早期診断にたとえ,まぐれにせよ成功したことがない.胃腸管の癌が方法的には早期に十分な診断と治療ができる段階に到達したのに比べて,膵を中心とする肝・胆・膵系癌にいまだしの感が深い.しかし近年における諸検査法の進歩と普及から,これらに対する有力な手掛りを得たことは事実であり,今後の発展如何ではかなりの期待をもてそうである.
以下,膵癌診療の現状のあらましを述べるにとどめたいと思う.
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