臨時増刊特集 エコー法の現況
Ⅱ 診断と治療への応用
B 腹部エコー法
38.膵疾患—急性膵炎
税所 宏光
1
,
大藤 正雄
1
1千葉大学医学部・第1内科
pp.2312-2315
発行日 1985年12月1日
Published Date 1985/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402220074
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超音波検査は,膵とその周辺の形態的変化を捉えることができるので,急性膵炎の臨床診断法として応用される.しかし,急性膵炎の発症初期にはしばしば腸管の麻痺性イレウスを伴う.膵周囲に貯留する腸管ガスに妨げられ,超音波による膵の描出が困難となることが多い.超音波検査は膵炎の発症時より,経過中に消長する仮性嚢胞など合併症を含めた膵炎病態の経時的観察においてむしろ有用性の高い検査法である.
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