今月の主題 胃潰瘍〔1〕
症例
早期4多発胃癌の1症例
高木 国夫
1
,
熊倉 賢二
2
,
淵上 在弥
2
,
藤井 彰
2
,
平野 良雄
2
,
中村 恭一
3
1癌研究会附属病院外科
2癌研究会附属病院内科
3癌研究会附属病院病理
pp.361-367
発行日 1966年7月25日
Published Date 1966/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403112031
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1.はじめに
胃疾患の診断技術の発達と共に,胃癌の早期症例に多く遭遇するようになってきた.早期癌の肉眼分類の上からは,表面陥凹型(Ⅱc)および表面隆起型(Ⅱa)の診断は,比較的容易となってきたが,表面平坦型(Ⅱb)というべき症例は現在の所まれである.
私共が最近経験した早期4多発胃癌は,4個所に早期癌が別々にあって,2個はⅡa+Ⅱcであったが,他の2個は,詳細な組織検査により初めて発見されたⅡbであった.
この早期4多発胃癌について,臨床および病理組織所見を報告する.
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