短報
低緊張性十二指腸造影用ゾンデの改良―迅速挿管のために
納 利一
,
堀 雅英
,
入佐 俊昭
pp.801
発行日 1974年6月25日
Published Date 1974/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403111931
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低緊張性十二指腸造影では,まずゾンデを十二指腸まで挿入することが必要であるため,種々の迅速挿管法が報告されており,柿崎ら1)により本誌にも紹介されている.特にガイドワイヤーの応用により,ゾンデを自然に嚥下させるのに比べて,挿管に要する時間が著しく短縮された.
しかし,われわれの調べた範囲では,ゾンデとしては単管が用いられており,ガイドワイヤーと造影剤は同一の管を共用している.従来われわれも単管とガイドワイヤーの組合せによる挿管を行なってきたが,この場合次のような問題点があった.①挿管の途中で造影剤の試し注入を行なったり,胃液や胃内の空気を吸引したりする場合,その都度ガイドワイヤーを抜去しなければならなかった.②ガイドワイヤーの滑りを良くするために潤滑剤を使用することがあるが,そのために造影剤を汚す恐れがあった.③操作しやすいようにゾンデの体外に出る部分を長くするためには延長チューブが必要であった.
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