話題
難治性胃潰瘍の局所注射療法―(2)注射部位と薬液
三輪 剛
1
1国立がんセンター内科
pp.1688
発行日 1971年12月25日
Published Date 1971/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403111418
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注射部位は薬液を如何なる目的で用いるかによって決る.
並木先生達の行なった方法によれば,肉芽増生を促す目的で,O.5%アラントイン溶液を1~3m1,Fibrosisを抑制するためにリンデロン4mg/m1を0.5~1ml,コルトシンF2.5mg/mlを0.5~2m1,アラントインは潰瘍底に,ステロイドは潰瘍縁に,ゆっくり注入したといわれる.注入箇所は適宜かえて2~3カ所にする.私達は未だステロイド剤の使用は行なっていない.特に難治性の潰瘍だけを対象にしているため,症例数も北大グープの数百例という数に較べてほんのわずかであるので,未だ種々の薬剤を用いる段階まで達していないからである.
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