Japanese
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肉眼形態の判定基準
小さな表面型(Ⅱ型)大腸上皮性腫瘍―大腸腫瘍の形態に関する一考察
Criteria of Macroscopic Feature of Small Colorectal Carcinomas of Superficial Type (Type II)
長廻 紘
1
Kou Nagasako
1
1東京女子医科大学消化器病センター
キーワード:
大腸上皮性腫瘍
,
Ⅱ型大腸癌
,
表面型大腸癌
Keyword:
大腸上皮性腫瘍
,
Ⅱ型大腸癌
,
表面型大腸癌
pp.864-867
発行日 1990年7月25日
Published Date 1990/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403111110
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1.大腸腫瘍の形(早期癌,腺腫,過形成性ポリープ)
大腸腫瘍はごく初期には平坦であるが,やがて形態的に多様化する.癌は最終的には単一形(潰瘍限局型)に収斂する.大腸早期癌の段階では表面型(いわゆるⅡ型で陥凹,平坦,扁平),広基,有茎性と多彩である.早期癌の形態について,①形態の多彩性は本質的なものか二次的な要素の関与があるのか,②他の形態のものに対して最も異質とみえる有茎性ポリープが生じるゆえんおよびその大腸癌の発育進展における位置づけは何であろうか,そして,③早期癌一進行癌へのルートにおいて,ストレート(最も速い)なのは何か,などは検討に価する.
大腸上皮性腫瘍の形態を決めるものに,大きさ(size)を別にすれば,次の2つの因子,①組織像と,②腸管運動がある,組織像は言うまでもなく最も基本的な因子であり,それは更に発育速度と発育方向に分けることができる.
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