技術解説
レントゲンスライドの作り方
堀越 寛
1
1国立がんセンター集検部
pp.524-526
発行日 1969年4月25日
Published Date 1969/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403111025
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講演会や研究会でX線写真のきれいなスライドを見せられると,非常に所見が読みやすいし,また説明を聞いていても判りやすい.これに反して,コントラストの悪いスライドを供覧しながら「原板では,はっきりしているのですが……」と前置きしながら説明しているのを聞いていると,「本当にそうなのだろうか」「その所見の程度はどの位か」など色々の不審の点がでてきて腹立たしいやら,気の毒やら複雑な感じがする.このようにX線診断の説明には,まず第一に形態を見せなければ,いくら言葉で説明しても充分なものではない.それ故,スライドの良し悪しは,講演会や研究会での効果を左右する大きな要素であるといってよい.
『さて,良いスライドを作るには,もとになるX線写真の原板もきれいでなければならないが,そればかりでなく,スライド作成上の技術も大いに関係してくる.スライドの作り方について以下述べてみよう.
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