今月の主題 胃の巨大皺襞
症例
巨大皺襞性胃炎の1例
下瀬川 薫
1
,
佐藤 金蔵
1
,
井上 一次
1
1町立三戸病院
pp.557-561
発行日 1968年5月25日
Published Date 1968/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403110748
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1.緒言
Menetrier's disease,giant hypertrophic gastritis,giant rugal fold,いわゆる巨大皺襞性胃炎は近年,蛋白喪失性胃腸症の観点から注目され,かなり多くの症例報告に接するが,なお,比較的まれな疾患とされており,わが国においてもすでに林ら1),中村2),崎田3),片山4),大野5),玉沢ら6)によって文献的考察がなされている.しかし本症の臨床的概念および病理組織学的本態についての諸家の見解は必ずしも確立されているとはいいがたい.
われわれも,胃X線像および内視鏡所見で診断した巨大皺襞性胃炎の一例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する.
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