今月の主題 胃の巨大皺襞
座談会
胃の巨大皺襞症
常岡 健二
1
,
市川 平三郎
2
,
望月 孝規
3
,
崎田 隆夫
4
1日医大内科
2国立がんセンター集検部
3虎の門病院病理検査科
4国立がんセンター内科
pp.597-608
発行日 1968年5月25日
Published Date 1968/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403110756
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常岡(司会) きょうはお忙しいところをお集まりいただいてほんとにありがとうございました.きょうのテーマは巨大皺襞症ということでありますけれども,巨大皺襞ということに限りますと,臨床的にはレントゲン検査さらに内視鏡検査で形態学的に巨大皺襞ということはある程度診断がつくと思います.しかし切除標本なり剖検材料について巨大皺襞というものをどの程度の範囲で言うか,という問題がひとつあるかと思います.それからもう1つMénétrierという,1888年にすでに発表があるようですが,そういう1つの独立疾患としてそれを整理する場合には,臨床家の巨大皺襞というのはかなり問題があるかと思うんです.そういう巨大皺襞なりその一部を占めるMénétrierというものの概念といいますか,臨床的にも病理学的にも取り扱い方にまず問題があるかと思いますので,そういう点からひとつ整理していったらよいかと思います.
それで臨床的に巨大皺襞と診断する場合に,まずレントゲンが最初の手がかりになると思うんですが,この辺のところからひとつお話を願いましょうか,市川先生.
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