今月の主題 胃の巨大皺襞
症例
5年間経過観察している巨大皺襞の1例
木原 彊
1
,
北 昭一
1
,
太田 淳久
1
,
日覚 俊輔
1
,
広畑 登
2
1岡山大学医学部第一内科
2熊本大学医学部第三内科
pp.551-556
発行日 1968年5月25日
Published Date 1968/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403110747
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1.はじめに
胃粘膜雛襲がどの程度まで太くなればGiantrugaeとよぶかは決めがたいが,多くの文献に記載されてきたように粘膜面があたかも大脳回転を思わしめるような程度に太く回転しておれば,その胃の粘膜はGiantrugaeであると記載するのが適当と思われる.しかし,その大きさは切除胃についてのみいうのか,レ線像についてもGiantrugaeと記載してよいのかが問題になるが,一般に,レ線像がきれいに正確に粘膜の巨大皺襞を描写してあり,ほかに潰瘍や癌の併存がレ線的にも内視鏡的にも否定できれば,その胃は胃の巨大皺襞症であると診断されている.こういった症例が教室4351例のレ線検査のなかで2例あり,その中1例を5年間にわたり毎年1回入院精査続けているので報告する.
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