Japanese
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今月の主題 多発胃癌
綜説
多発胃癌の病態に関する2,3の検討
A Study of Clinical and Pathological Aspects of Multicentric Stomach Cancer
副島 一彦
1
Kazuhiko Soejima
1
1九州大学医学部井口外科
pp.1521-1532
発行日 1968年11月25日
Published Date 1968/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403110659
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Ⅰ.はじめに
多発胃癌の病態を明らかにすることは,臨床的見地,或いは,病理的見地から,いろいろの問題点を提供してくれるという意味で興味ある問題である.即ち,臨床面では胃の多発病変中に存在する癌病巣を,如何にして把握すべきかという診断面から,手術中如何にして残胃に癌の遺残を起させない様にすべきか,等の示標を与えるであろうし,又,病理面では癌の発生母地に関する検討に,論拠の一つを与えてくれるのではないかと推察されるわけである.
この様な観点から胃における多発病変の中に占める一項として,多発胃癌の病態を解析してみたいと思う.
検索対象は,九大病院において切除せられその肉眼所見が検討し得て,しかも,病変の組織検索が十分に行なわれた1,650症例である.
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